18. 住の江の 岸による波 よるさへや 夢の通ひ路 人めよくらむ / 藤原敏行朝臣
(読み)
すみのえの きしによるなみ よるさえや ゆめのかよいじ ひとめよくらん / ふじわらのとしゆきあそん
(訳)
住の江の岸に打ち寄せる波ではないが、夜に見る夢の中の通い路までも、どうしてあの人は人目を避けるのだろうか。
(語句)
・ひとめ・・人の目
・よくらむ・・「よく」は「避ける」。「らむ」は推量「~だろうか」
(解説)
・女性の気持ちになって詠んだ歌
・人目を忍ぶ恋のもどかしさ
・住之江は大阪・住吉の海岸。松の名所で「待つ恋」によく詠まれる歌枕。
(出典)
01『古今和歌集』
(作者)
藤原敏行朝臣(ふじわらのとしゆきあそん)(~907)
・在原業平(17「ちはやぶる」)とは妻同士が姉妹。
・『伊勢物語』にも登場する。(『古文教室。古典文法編』)
・59代宇多天皇に仕えた。
・書にも優れ、京都、神護寺の鐘銘が現存。
『古今集』の歌
「秋きぬと 目にはさやかに 見えねども 風の音にぞ おどろかれぬる」
((訳)秋が来たと、はっきりと目にはみえないけれど、風の音で(秋の到来に)はっと気づきました。)
(品詞)
・住の江
固有名詞
・の
助詞・格助詞
・岸
名詞
・に
助詞・格助詞
・よる
動詞「よる」ラ四(連体)
(ら/り/る/る/れ/れ)
・波
名詞
・よる
名詞
・さへ
助詞・副助詞
・や
助詞・係助詞
・夢
名詞
・の
助詞・格助詞
・通ひ路
名詞
・人め
名詞
・よく
動詞「よく」カ下二(終止)
(け/け/く/くる/くれ/けよ)
・らむ
助動詞「らむ」推量(連体)
終止形接続(ラ変型には連体形接続)
四段型
(〇/らむ/らむ/らめ/〇)
(活用語)
住の江の 岸による波 よるさへや 夢の通ひ路 人めよく らむ
[動詞]
・よる
・よく
[助動詞]
・らむ・・「らむ」推量
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