恋 – ページ 4 – 百人一首note

65. 恨みわび ほさぬ袖だに あるものを 恋に朽ちなむ 名こそ惜しけれ / 相模

(ハナニラ 花言葉:悲しい別れ)

65. 恨みわび ほさぬ袖だに あるものを 恋に朽ちなむ 名こそ惜しけれ / 相模

(読み)
うらみわび ほさぬそでだに あるものを こいにくちなむ なこそおしけれ(さがみ)

(訳)
あなたを恨み、涙でかわく間もなく着物の袖が朽ちるのも悔しいのに、恋の噂のために私の評判まで落ちてしまうのが悔しくてなりません。

(語句)
・恨みわび・・恨むのも疲れてしまった。
「~わぶ」は、動詞の連用形に付いて、その気力も失うの意味。

・ほさぬ袖だに あるものを・・涙の乾く間もない袖が朽ちるのさえ悔しいのに。


(作者)
相模(さがみ)。(998-1068)

脩子内親王家(一条帝の皇女)に出仕し宮廷歌人として活躍。紫式部、和泉式部らと並び称された。相模守大江公資(きんすけ)の妻。

50代半ばで出席した歌合わせで詠まれた。それまでの恋愛経験を踏まえて詠んだ歌とされる。

父は源頼光で大江山の酒吞童子(しゅてんどうじ)を退治した伝説を持つ。


(品詞)
恨みわび
動詞「恨みわぶ」バ上二(連用)
(び//ぶ/ぶる/ぶれ/びよ)

ほさ
動詞「ほす」サ四(未然)
/し/す/す/せ/せ)


助動詞「ず」打消(連体)
本活用(〇/ず/ず//ね/〇)
補助活用(助動詞)・・(ざら/ざり/〇/ざる/ざれ/ざれ)


名詞

だに
助詞・副助詞

ある
動詞「あり」ラ変(連体)
(ら/り/り//れ/れ)

ものを
助詞・接続助詞


名詞


助詞・格助詞

朽ち
動詞「朽つ(くつ)」タ上二(連用)
(ち//つ/つる/つれ/ちよ)


助動詞「ぬ」強意(未然)
/に/ぬ/ぬる/ぬれ/ね)


助動詞「推量」(連体)
(〇/〇/む//め/〇)
未然形接続・四段型


名詞

こそ
助動詞・係助詞

惜しけれ
形容詞・シク活用(已然)
– 本活用(〇/しく/し/しき/しけれ/〇)
– 補助活用(助動詞)
(しから/しかり/〇/しかる/〇/しかれ)

 

(活用語)
恨みわび ほさ 袖だに あるものを 恋に朽ち な む 名こそ惜しけれ

[動詞]
・恨みわぶ
・ほす
・あり

[形容詞]
・惜し

[助動詞]
・・「ず」
・・「ぬ」
・・「む」

 

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72. 音にきく 高師の浜の あだ波は かけじや袖の ぬれもこそすれ / 祐子内親王家紀伊

72. 音にきく 高師の浜の あだ波は かけじや袖の ぬれもこそすれ / 祐子内親王家紀伊

(読み)
おとにきく たかしのはまの あだなみは かけじやそでの ぬれもこそすれ(ゆうしないしんのうけのきい)

(訳)
噂に名高い高師の浜の気まぐれな波のように、浮気者で名高いあなたの言葉は心にかけないように。涙で袖が濡れてしまいますから。

(語句)
・音にきく・・うわさに聞く、有名な。

・ぬれもこそすれ・・ぬれたら大変だ。「も」「こそ」を重ねると未来に対する不安を表す。

(掛詞)
高師の浜
・地名
・高し

あだ波
・いたずらな波
・浮気な男性

かけじ
・波を袖にかけまい
・あなたを心にかけまい

(解説)
・1201年 堀河上皇開催の「艶書合(えんしょあわせ/けそうぶみあわせ)」で詠まれた。

・このとき紀伊は70才。お相手は29才の中納言・藤原俊忠。


(作者)
祐子内親王家紀伊(ゆうしないしんのうけのきい)。

後朱雀天皇の皇女祐子内親王に仕えた。


(品詞)

名詞


助詞・格助詞

きく
動詞「きく」カ四(連体)
(か/き/く//け/け)

高師の浜
固有名詞


助詞・格助詞

あだ波
名詞


助詞・係助詞

かけ
動詞「かく」カ下二(未然)
/け/く/くる/くれ/けよ)


助動詞「じ」打消意志(終止)
未然形接続・特殊型
(〇/〇//じ/じ/〇)


助詞・間投助詞


名詞


助詞・格助詞

ぬれ
動詞「ぬる」ラ下二(連用)
(れ//る/るる/るれ/れよ)


助詞・係助詞

こそ
助詞・係助詞

すれ
動詞「す」サ変(已然)
(せ/し/す/する/すれ/せよ)

 

(活用語)
音にきく 高師の浜の あだ波は かけ や袖の ぬれ もこそすれ

[動詞]
・きく
・かく
・ぬる
・す

[助動詞]
・・「じ」(打消推量)

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74. 憂かりける 人を初瀬の 山おろしよ はげしかれとは 祈らぬものを / 源俊頼朝臣

(奈良・長谷寺)

74. 憂かりける 人を初瀬の 山おろしよ はげしかれとは 祈らぬものを / 源俊頼朝臣

(読み)
うかりける ひとをはつせの やまおろしよ はげしかれとは いのらぬものを(みなもとのとしよりあそん)

(訳)
つれなかったあの人が振り向いてくれるようにと観音様にお祈りしたのに、初瀬の山おろしよ、激しく辛くあたれとは祈らなかったのに。

(解説)
・奈良・初瀬の長谷寺は恋の願いが叶うと有名。十一面観音がある。

平安時代は観音信仰が盛ん。山城・清水寺、近江・石山寺、大和・長谷寺などが霊験(れいげん)あらたかな寺として有名だった。


(作者)
源俊頼朝臣(みなもとのとしよりあそん)。

父は源経信(つねのぶ)(71「夕されば」)。息子は俊恵法師(85「夜もすがら」)。

「新風(しんぷう)」と呼ばれた革新的な歌風は後世にも影響を与え、藤原俊成(83「よのなかよ」)にも受け継がれた。

歌学書『俊頼髄脳』を著す。白河上皇の命で『金葉和歌集』の撰者となる。音楽の才能もあった。

曾禰好忠(そねのよしただ)の46「ゆらのとを」を本歌取りして、好忠へのリスペクトを表明した。


(品詞)
憂かり
形容詞「憂し」ク活用(連用)
– 本活用(〇/く/し/き/けれ/〇)
– 補助活用(助動詞)
(から/かり/〇/かる/〇/かれ)

ける
助動詞「けり」(連体)
連用形接続・ラ変型
(けら/〇/けり/ける/けれ/〇)


名詞


助詞・格助詞

初瀬
固有名詞


助詞・格助詞

山おろし
名詞


助詞・間投助詞

はげしかれ
形容詞「はげし」シク活用(命令)
– 本活用(〇/しく/し/しき/しけれ/〇)
– 補助活用(助動詞)
(しから/しかり/〇/しかる/〇/しかれ


助詞・格助詞


助詞・係助詞

祈ら
動詞「祈る」ラ四(未然)
/り/る/る/れ/れ)


助動詞「ず」打消(連体)
未然形接続・特殊型
(〇/ず/ず//ね/〇)
(ざら/ざり/〇/ざる/ざれ/ざれ)

ものを
助詞・接続助詞

 

(活用語)
憂かりける 人を初瀬の 山おろしよ はげしかれとは 祈らものを

[動詞]
・祈る

[形容詞]
・憂し
・はげし

[助動詞]
ける・・「けり」過去
・・「ず」打消

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77. 瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の われても末に あはむとぞ思ふ / 崇徳院

77. 瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の われても末に あはむとぞ思ふ / 崇徳院

(読み)
せをはやみ いわにせかるる たきがわの われてもすえに あわんとぞおもう(すとくいん)

(訳)
川瀬の急流が岩にせきとめられて分かれても、また下流で合わさるように、今2人が別れても将来再び逢おうと思う。


(作者)
崇徳院(すとくいん)。第75代天皇。崇徳上皇。

和歌が好きでよく歌の会を開いた。父の鳥羽院からは自分の子でないため愛されなかったと言われる。

1156年・保元(ほうげん)の乱で、弟の後白河天皇に敗北し、讃岐国(さぬきのくに)に流された。

   勝〇    負✕
〇後白河天皇(弟)   VS ✕崇徳上皇(兄)
〇藤原忠通(兄)(76 ✕藤原頼長(弟)
〇平清盛(おい) ✕平忠正(叔父)
〇源義朝(兄) ✕源為義(父)・源為朝(弟)

↓↓


(品詞)

名詞


助詞・間投助詞

はや
形容詞「はやし」ク活用(語幹)


接尾語


名詞


助詞・格助詞

せか
動詞「せく」カ四(未然)
/き/く/く/け/け)

るる
助動詞「る」受身(連体)
未然形接続・下二段型
(れ/れ/る/るる/るれ/れよ)

滝川
名詞


助詞・格助詞

われ
動詞「わる」下二(連用)
(れ//る/るる/るれ/れよ)


助詞・接続助詞


助詞・係助詞


名詞


助詞・格助詞

あは
動詞「あふ」ハ四(未然)
/ひ/ふ/ふ/へ/へ)


助動詞「む」意志(終止)
未然形接続・四段型
(〇/〇//む/め/〇)


助詞・格助詞


助詞・係助詞

思ふ
動詞「思ふ」ハ四(連体)
(は/ひ/ふ//へ/へ)

 

(活用語)
瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の われても末に あはとぞ思ふ

[動詞]
・せく
・わる
・あふ
・思ふ

[形容詞]
・はやし

[助動詞]
るる・・「る」受身
・・「む」意志

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80. ながからむ 心も知らず 黒髪の みだれて今朝は ものをこそ思へ / 待賢門院堀河

80. ながからむ 心も知らず 黒髪の みだれて今朝は ものをこそ思へ / 待賢門院堀河

(読み)
ながからん こころもしらず くろかみの みだれてけさは ものをこそおもえ(たいけんもんいんのほりかわ)

(訳)
末長く愛し続けようというあなたの気持ちが本当か分からず、お別れした今朝は、黒髪が乱れるように心が乱れてもの思いに沈んでいます。

(解説)
・「後朝(きぬぎぬ)の歌」に対する返歌。

・ながからむ・・末永く愛し続けようという。


(作者)
待賢門院堀河(たいけんもんいんのほりかわ)。

院政期歌壇の代表女性歌人。鳥羽天皇の皇后、崇徳院(77)と後白河上皇の母である待賢門院璋子(しょうし)に仕え、堀河(ほりかわ)と呼ばれた。


(品詞)
ながから
形容詞「ながし」ク活用(未然)
– 本活用(〇/く/し/き/けれ/〇)
– 補助活用(助動詞)
から/かり/〇/かる/〇/かれ)


助動詞「む」婉曲(連体)
未然形接続・四段型
(〇/〇/む//め/〇)


名詞


助詞・格助詞

知ら
動詞「知る」ラ四(未然)
/り/る/る/れ/れ)


助動詞「ず」打消(連用)
(〇//ず/ぬ/ね/〇)
(ざら/ざり/〇/ざる/ざれ/ざれ)

黒髪
名詞


助詞・格助詞

みだれ
動詞「みだる」ラ下二(連用)
(れ//る/るる/るれ/れよ)


助詞・接続助詞

今朝
名詞


助詞・係助詞

もの
名詞


助詞・格助詞

こそ
助詞・係助詞

思へ
動詞「思ふ」ハ四(已然)
(は/ひ/ふ/ふ//へ)

 

(活用語)
ながから 心も知ら 黒髪の みだれて今朝は ものをこそ思へ

[動詞]
・知る
・みだる
・思ふ

[形容詞]
・ながし

[助動詞]
・・「む」婉曲
・・「ず」打消

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82. 思ひわび さても命は あるものを 憂きにたへぬは 涙なりけり / 道因法師

82. 思ひわび さても命は あるものを 憂きにたへぬは 涙なりけり / 道因法師

(読み)
おもいわび さてもいのちは あるものを うきにたえぬは なみだなりけり(どういんほうし)

(訳)
思い悩んでいてそれでも命はあるのに、辛さにこらえきれないのは涙なのだなあ。

(解説)
・命と涙。自分ではコントロールできない二つを比べて表現している。

65「うらみわび」の歌と、「〜わび」・「あるものを」の部分が共通している。


(作者)
道因法師(どういんほうし)。藤原敦頼(あつより)。崇徳院(77「せをはやみ」)に仕えた。

80歳で出家。80代になってからも秀歌ができるよう住吉神社にお参りしたり、90代で歌会にも参加するなど歌道に熱心だった。

死後、『千載集』に多くの和歌が掲載されたのを喜び、撰者俊成(83)の夢に現れたとの逸話が残る。


(品詞)
思ひわび
動詞「思ひわぶ」バ上二(連用)
(び//ぶ/ぶる/ぶれ/びよ)

さても
副詞


名詞


助詞・係助詞

ある
動詞「あり」ラ変(連体)
(ら/り/り//れ/れ)

ものを
助詞・接続助詞

憂き
形容詞「憂し」ク活用(連体)
本活用(〇/く/し//けれ/〇)
補助活用(助動詞)
(から/かり/〇/かる/〇/かれ)


助詞・格助詞

たへ
動詞「たふ(耐ふ)」ハ下二(未然)
/へ/ふ/ふる/ふれ/へよ)


助動詞「ず」打消(連体)
(〇/ず/ず//ね/〇)
(ざら/ざり/〇/ざる/ざれ/ざれ)


助詞・係助詞


名詞

なり
助動詞「なり」断定(連用)
連体形接続・形容動詞型
(なら/なり or に/なり/なる/なれ/なれ)

けり
助動詞「けり」詠嘆(終止)
連用形接続・ラ変型
(けら/〇/けり/ける/けれ/〇)

 

(活用語)
思ひわび さても命は あるものを 憂きたへは 涙なり けり

[動詞]
・思ひわぶ
・あり
・たふ

[形容詞]
・憂し

[助動詞]
・・「ず」打消
なり・・「なり」断定
けり・・「けり」詠嘆

 

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85. 夜もすがら もの思ふころは 明けやらで ねやのひまさへ つれなかりけり / 俊恵法師

85. 夜もすがら もの思ふころは 明けやらで ねやのひまさへ つれなかりけり / 俊恵法師

(読み)
よもすがら ものおもうころは あけやらで ねやのひまさえ つれなかりけり(しゅんえほうし)

(訳)
一晩中思い悩んでいるこの頃は、夜もなかなか明けきらないで、寝室の板戸の隙間までもが冷淡に思えるのですよ。

(語句)
・夜もすがら・・一晩中

・明けやる・・すっかりし終える
「明く」+補助動詞「~やる」

(解説)
・女性になりきって詠っている。


(作者)俊恵法師(しゅんえほうし)。

歌人で文学者。東大寺の僧になった。『方丈記』鴨長明の和歌の師。

源俊頼(としより)(74「うかりける」)の息子。自宅にて歌林苑(かりんえん)という和歌のサロンなどを開く。藤原清輔(84)、殷富門院大輔(90)、二条院讃岐(92)などが参加。


(品詞)
夜もすがら
副詞

もの思ふ
動詞「もの思ふ」ハ四(連体)
/ひ/ふ/ふ/へ/へ)

ころ
名詞


助詞・係助詞

明けやら
動詞「明けやる」ラ四(未然)
/り/る/る/れ/れ)


助詞・接続助詞

ねや
名詞


助詞・格助詞

ひま
名詞

さへ
助詞・副助詞

つれなかり
形容詞「つれなし」ク活用(連用)
– 本活用(〇/く/し/き/けれ/〇)
– 補助活用(助動詞)
(から/かり/〇/かる/〇/かれ)

けり
助動詞「けり」詠嘆(終止)
連用形接続・ラ変型
(けら/〇/けり/ける/けれ/〇)

 

(活用語)
夜もすがら もの思ふころは 明けやらで ねやのひまさへ つれなかり けり

[動詞]
・もの思ふ
・明けやる

[形容詞]
・つれなし

[助動詞]
けり・・「けり」

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86. 嘆けとて 月やはものを 思はする かこち顔なる わが涙かな / 西行法師

86. 嘆けとて 月やはものを 思はする かこち顔なる わが涙かな / 西行法師

(読み)
なげけとて つきやはものを おもわする かこちがおなる わがなみだかな(さいぎょうほうし)

(訳)
嘆けといって、月は物思いをさせるのだろうか。いや、そうではないのに、月にかこつけて恨めしそうに落ちてくる私の涙よ。

(解説)
・「月前恋(げつぜんのこい)」というお題で詠まれた。恋の切なさ。


(作者)
西行法師(さいぎょうほうし)。佐藤義清(さとうのりきよ)。

鳥羽院を警護する北面の武士だったが23才で妻子と別れて出家。生涯旅をして過ごした。

各地を旅して『山家集(さんかしゅう)』(1570首)『西行上人集』などの歌集を残す。『新古今和歌集』には94首もの西行の和歌が選ばれている。

83「よのなかよ」の藤原俊成とも親しく、俊成の歌は西行の出家も影響しているといわれる。

「願わくは花のもとにて春死なん その如月の望月のころ」(ねがわくは はなのもとにて はるしなん そのきさらぎの もちづきのころ)という自分の和歌のとおり2月(如月)16日(望月=満月)に亡くなった。

釈迦の入滅が2月15日で同じ頃にと望んだ。現在でいうと3月後半ごろなのでまさに花(桜)の時期。


(品詞)
嘆け
動詞「嘆く」カ四(命令)
(か/き/く/く/け/

とて
助詞・接続助詞


名詞

やは
助詞・係助詞

もの
名詞


助詞・格助詞

思は
動詞「思ふ」ハ四(未然)
/ひ/ふ/ふ/へ/へ)

する
助動詞「す」使役(連体)
未然形接続・下二段型
(せ/せ/す/する/すれ/せよ)

かこち顔なる
形容動詞「かこち顔なり」ナリ活用(連体)
(なら/なり or に/なり/なる/なれ/なれ)


代名詞


助詞・格助詞


名詞

かな
助詞・終助詞

 

(活用語)
嘆けとて 月やは物を 思はする かこち顔なる わが涙かな

[動詞]
・嘆く
・思ふ

[形容動詞]
・かこち顔なり

[助動詞]
する・・「す」使役

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88. 難波江の 葦のかりねの ひとよゆゑ みをつくしてや 恋ひわたるべき / 皇嘉門院別当

88. 難波江の 葦のかりねの ひとよゆゑ みをつくしてや 恋ひわたるべき / 皇嘉門院別当

(読み)
なにわえの あしのかりねの ひとよゆえ みをつくしてや こいわたるべき(こうかもんいんのべっとう)

(訳)
なにわの入り江の芦の刈り根の一節(ひとよ)のような、仮寝の一夜をあなたと過ごしたせいで、澪標(みをつくし)のように身を尽くして恋し続けるのでしょうか。

(解説)
・摂政・藤原兼実の歌合で「旅宿に逢ふ恋」という題で詠まれた。遊女の心を想像して詠んだ。一夜限りゆえに思い悩む恋を表現。

20「わびぬれば」元良親王の本歌取り。


(作者)皇嘉門院別当(こうかもんいんのべっとう)。

崇徳院(77「せをはやみ」)の皇后である皇嘉門院(こうかもんいん)に仕え、別当(女官長)と呼ばれた。源敏隆(としたか)の娘。


(品詞)
難波江
固有名詞


助詞・格助詞


名詞


助詞・格助詞

かりね
(掛詞)
・刈り根(名詞)
・仮寝(名詞)


助詞・格助詞

ひとよ
名詞

ゆゑ
名詞


名詞


助詞・格助詞

つくし
動詞「つくす」サ四(連用)
(さ//す/す/せ/せ)

(掛詞)
・澪標
・身をつくし


助詞・接続助詞


助詞・係助詞

恋ひわたる
動詞「恋ひわたる」ラ四(終止)
(ら/り//る/れ/れ)

べき
助動詞「べし」推量(連体)
終止形接続(ラ変には連体)・形容詞形
(〇/べく/べし/べき/べけれ/〇)
(べから/べかり/べし/べかる/べけれ/〇)

 

(活用語)
難波江の 葦のかりねの ひとよゆゑ みをつくしてや 恋ひわたるべき

[動詞]
・つくす
・恋ひわたる

[助動詞]
べき・・「べし」推量

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89. 玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば 忍ぶることの よわりもぞする / 式子内親王

(彼岸花 花言葉:情熱)

89. 玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば 忍ぶることの よわりもぞする / 式子内親王

(読み)
たまのおよ たえなばたえね ながらえば しのぶることの よわりもぞする(しょくしないしんのう)

(訳)
命よ。絶えてしまうなら絶えておくれ。このまま生きたならば恋心をこらえる気持ちが弱ってしまい人目につくと困るから。

(解説)
・人目を忍ぶ恋


(作者)式子内親王(しょくしないしんのう)。

後白河天皇の第3皇女、賀茂の斎院。

藤原俊成(83「よのなかよ」)や、息子の定家(97「来ぬ人を」)から、歌の指導を受けた。10歳年下の定家への思いを詠んだ歌とされる。

新古今集の代表歌人。


(品詞)
玉の緒
名詞


助詞・間投助詞

絶え
動詞「絶ゆ」ヤ下二(連用)
(え//ゆ/ゆる/ゆれ/えよ)


助動詞「ぬ」完了(未然)
連用形接続・ナ変型
/に/ぬ/ぬる/ぬれ/ね)


助詞・接続助詞
順接・仮定条件

絶え
動詞「絶ゆ(たゆ)」ヤ下二(連用)
(え//ゆ/ゆる/ゆれ/えよ)


助動詞「ぬ」完了(命令)
連用形接続・ナ変型
(な/に/ぬ/ぬる/ぬれ/

ながらへ
動詞「ながらふ」ハ下二(未然)
/へ/ふ/ふる/ふれ/へよ)


助詞・接続助詞
順接・仮定条件

忍ぶる
動詞「しのぶ」バ上二(連体)
(び/び/ぶ/ぶる/ぶれ/びよ)

こと
名詞


助詞・格助詞

よわり
動詞「よわる」ラ四(連用)
(ら//る/る/れ/れ)


助詞・係助詞


助詞・係助詞

する
動詞「す」サ変(連体)
(せ/し/す/する/すれ/せよ)

 

(活用語)
玉の緒よ 絶え 絶え ながらへ忍ぶることの よわりもぞする

[動詞]
・絶ゆ
・ながらふ
・しのぶ
・よわる
・す

[助動詞]
・・「なり」完了
・・「なり」完了

ーーーーーーーーーーーーー

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