出典 – ページ 8 – 百人一首note

30. 有明けの つれなく見えし 別れより 暁ばかり 憂きものはなし / 壬生忠岑

30. 有明けの つれなく見えし 別れより 暁ばかり 憂きものはなし / 壬生忠岑

(読み)
ありあけの つれなくみえし わかれより あかつきばかり うきものはなし / みぶのただみね

(訳)
明け方の月が冷ややかに空に残っていたように、あなたが冷たく見えた別れ以来、夜明けほど辛いものはありません。

(解説)
・暁(あかつき)・・午前3時ごろ、まだ暗い時間。

・有明の月・・旧暦の16日以降の、夜明け前の空に残る月。

(出典)
01『古今和歌集』


(作者)
壬生忠岑(みぶのただみね)。(9C末~10C前)

・初の勅撰和歌集『古今和歌集』。の撰者

・壬生忠見(41「恋すてふ」)の父。三十六歌仙の一人。

・『忠岑十体(ただみねじゅったい)』(歌論集)を残す。


(品詞)
有明け
名詞


助詞・格助詞

つれなく
形容詞「つれなし」ク活用(連用)
(〇//し/き/けれ/〇)
(から/かり/〇/かる/〇/かれ)

見え
動詞「見ゆ」ヤ下二(連用)
(え//ゆ/ゆる/ゆれ/えよ)


助動詞「き」直接過去(連体)
連用形接続・特殊型
(せ/〇/き//しか/〇)

別れ
名詞

より
助詞・格助詞


名詞

ばかり
助詞・副助詞

憂き
形容詞「憂し」ク活用(連体)
(〇/く/し//けれ/〇)
(から/かり/〇/かる/〇/かれ)

もの
名詞


助詞・係助詞

なし
形容詞「なし」ク活用(終止)
(〇/く//き/けれ/〇)
(から/かり/〇/かる/〇/かれ)

 

(活用語)
有明けの つれなく 見え し 別れより 暁ばかり 憂きものはなし

[動詞]
・見ゆ

[形容詞]
・つれなし
・憂し
・なし

[助動詞]
・し

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29. 心あてに 折らばや折らむ 初霜の おきまどはせる 白菊の花 / 凡河内躬恒

29. 心あてに 折らばや折らむ 初霜の おきまどはせる 白菊の花 / 凡河内躬恒

(読み)
こころあてに おらばやおらん はつしもの おきまどわせる しらぎくのはな / おおしこうちのみつね

(訳)
慎重に折るなら折れるでしょうか。一面に降りた初霜で、見分けが付かなくなっている白菊の花が。

(出典)
01『古今和歌集』


(作者)
凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)。(9C後~10C初)

三十六歌仙の一人。『古今集』の撰者の一人。

・59代宇多天皇、60代醍醐天皇に仕えた。

・勅撰集に200首の歌が残る歌人。


(品詞)
心あて
名詞


助詞・格助詞

折ら
動詞「折る」ラ四(未然)
/り/る/る/れ/れ)


助詞・接続助詞


助詞・係助詞

折ら
動詞「折る」ラ四(未然)
/り/る/る/れ/れ)


助動詞「む」意志(連体)
未然形接続・四段型
(〇/〇/む//め/〇)

初霜
名詞


助詞・格助詞

おきまどはせ
動詞「おきまどはす」サ四(已然)
(さ/し/す/す//せ)


助動詞「り」存続(連体)
四段・已然形接続(サ変・未然形接続)
ラ変型
(ら/り/り//れ/れ)

白菊
名詞


助詞・格助詞


名詞

(活用語)
心あてに 折らばや折ら む 初霜の おきまどはせ る 白菊の花

[動詞]
・折る

[助動詞]
・む・・「む」意志
・る・・「り」存続

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28. 山里は 冬ぞさびしさ まさりける 人目も草も かれぬと思へば / 源宗于朝臣

28. 山里は 冬ぞさびしさ まさりける 人目も草も かれぬと思へば / 源宗于朝臣

(読み)
やまざとは ふゆぞさびしさ まさりける ひとめもくさも かれぬとおもえば / みなもとのむねゆきあそん

(訳)
山里はとりわけ冬がさびしさがまさって感じられるものです。訪ねてくる人もなく、草木も枯れてしまうことを思うと。

(出典)
01『古今和歌集』


(作者)
源宗于朝臣(みなもとのむねゆきあそん)(~939)

三十六歌仙の1人。

・光孝天皇(15「君がため春」)の孫。臣籍に降り源性になる。

・『古今集(古今和歌集)』に15首の歌が残る。


(品詞)
山里
名詞


助詞・係助詞


名詞


助詞・係助詞

さびしさ
名詞

まさり
動詞「まさる」ラ四(連用)
(ら//る/る/れ/れ)

ける
助動詞「けり」詠嘆(連体)
連用形接続・ラ変型
((けら)/〇/けり/ける/けれ/〇)

人目
名詞


助詞・係助詞


名詞


助詞・係助詞

かれ
動詞「かる」ラ下二(連用)
(れ//る/るる/るれ/れよ)
(掛詞)
ー 枯れ
ー 離れ


助動詞「ぬ」完了(終止)
連用形接続・ナ変型
(な/に//ぬる/ぬれ/ね)


助詞・格助詞

思へ
動詞「思ふ」ハ四(已然)
(は/ひ/ふ/ふ//へ)


助詞・接続助詞

 

(活用語)
山里は 冬ぞさびしさ まさり ける 人目も草も かれ 思へ
[動詞]
・まさる
・かる
・思ふ

[助動詞]
・ける・・「けり」詠嘆
・ぬ・・「ぬ」完了

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27. みかの原 わきて流るる いづみ川 いつ見きとてか 恋しかるらむ / 中納言兼輔

27. みかの原 わきて流るる いづみ川 いつ見きとてか 恋しかるらむ / 中納言兼輔

(読み)
みかのはら わきてながるる いずみがわ いつみきとてか こいしかるらん / ちゅうなごんかねすけ

(訳)
みかの原を分けて湧き流れる泉川の名のように、あなたをいつ見たということでこんなに恋しいのだろうか

(解説)
・まだ逢ったことのない人への恋心がつのる歌。

・泉川・・現在の木津川

(出典)
08『新古今和歌集』


(作者)
中納言兼輔(ちゅうなごんかねすけ)。藤原兼輔。(877~933)

三十六歌仙の1人。

・賀茂川の堤に邸宅があったことから「堤(つつみ)中納言」と呼ばれた。

・藤原冬嗣のひ孫。藤原為時の祖父。紫式部(「57めぐりあいて」)の曽祖父。

・いとこの三条右大臣・藤原定方(25「名にしおはば」)とともに、醍醐朝の歌壇を支えた。


(品詞)
みかの原
固有名詞

わき
動詞「わく」カ四(連用)
(か//く/く/け/け)
(掛詞)
ー 分き
ー 湧く


助詞・接続助詞

流るる
動詞「流る」ラ下二(連体)
(れ/れ/る/るる/るれ/れよ)

いづみ川
固有名詞

いつ
代名詞


動詞「見る」マ上一(連用)
(み/み/みる/みる/みれ/みよ)


助動詞「き」直接過去(終止)
(せ/〇//し/しか/〇)
連用形接続・特殊型

とて
助詞・格助詞


助詞・係助詞

恋しかる
形容詞「恋し」シク活用(終止)
(〇/しく/し/しき/しけれ/〇)
(しから/しかり/〇/しかる/〇/しかれ)

らむ
助動詞「らむ」推量(連体)
(〇/〇/らむ/らむ/らめ/〇)
終止形接続(ラ変型には連体形接続)

(活用語)
みかの原 わき流るる いづみ川 いつきとてか 恋しかる らむ

[動詞]
・わく
・流る
・見る

[形容詞]
・恋し

[助動詞]
・らむ・・「らむ」推量

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26. 小倉山 峰のもみじ葉 心あらば いまひとたびの みゆき待たなむ / 貞信公

26. 小倉山 峰のもみじ葉 心あらば いまひとたびの みゆき待たなむ / 貞信公

(読み)
おぐらやま みねのもみじば こころあらば いまひとたびの みゆきまたなん / ていしんこう

(訳)
小倉山の紅葉よ、もし、もののあわれを分かる心があるならば、もう一度天皇の行幸(みゆき)まで散らずに待っていてほしい

(解説)
・小倉山・・京都市右京区嵯峨にあるもみじの名所

・宇多上皇の御幸(みゆき)の際に「息子の醍醐天皇にも見せたい」と言われたのを受けて詠んだ。

・醍醐天皇はこのあと小倉山に行幸された。これ以降、小倉山への天皇の行幸が恒例となり、紅葉の名所となった。

「行幸(みゆき)」は天皇のお出かけ。
「御幸(みゆき)」は上皇、法王のお出かけ。

(出典)
03『拾遺和歌集』


(作者)
貞信公(ていしんこう)。藤原忠平(ふじわらのただひら)(880~949)

・藤原基経の四男。温厚な性格。60代醍醐・61代朱雀天皇に仕える。摂政、太政大臣、関白となる。

・摂政・藤原基経の子、時平、仲平、忠平の3兄弟は、三平(さんひら)と呼ばれ、藤原氏繁栄の基礎を築いた。


(品詞)
小倉山 峰のもみじ葉 心あらば いまひとたびの みゆき待たなむ

小倉山
固有名詞


名詞


助詞・格助詞

もみじ葉
名詞


名詞

あら
動詞「あり」ラ変(未然)
/り/り/る/れ/れ)


助詞・接続助詞

いま
副詞

ひとたび
名詞


助詞・格助詞

みゆき
名詞

待た
動詞「待つ」タ四(未然)
/ち/つ/つ/て/て)

なむ
助詞・終助詞

(活用語)
小倉山 峰のもみじ葉 心あらば いまひとたびの みゆき待たなむ

[動詞]
・あり
・待つ

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25. 名にしおはば 逢坂山の さねかづら 人に知られで くるよしもがな / 三条右大臣

25. 名にしおはば 逢坂山の さねかづら 人に知られで くるよしもがな / 三条右大臣

(読み)
なにしおわば おうさかやまの さねかずら ひとにしられで くるよしもがな / さんじょううだいじん

(訳)
その名前を負うなら逢坂山のさねかずらよ。たぐりよせて人に知られずに会えたらいいのに。

(解説)
・「もがな」・・~ならいいのに(願望)

・逢坂山は山城国(京都)と近江国(滋賀)の境界にある山。

(出典)
02『後撰和歌集』


(作者)
三条右大臣(さんじょううだいじん)。藤原定方(ふじわらのさだかた)。(873~932)

・京都・三条に屋敷があった。和歌や管弦にすぐれ女性に人気があった。

・いとこの藤原兼輔(27「みかの原」)とともに、醍醐朝の歌壇のパトロン的存在であり、紀貫之(35「人はいさ」)らを支援した。

 

さねかずら


(品詞)

名詞


助詞・格助詞


助詞・副助詞

おは
動詞「おふ」ハ四(未然)
/ひ/ふ/ふ/へ/へ)


助詞・接続助詞

逢坂山
固有名詞


助詞・格助詞

さねかづら
名詞


名詞


助詞・格助詞

知ら
動詞「知る」(未然)
/り/り/る/れ/れ)


助動詞「る」(未然)
未然形接続・下二段型
/れ/る/るる/るれ/れよ)


助詞・接続助詞(打消)

くる
動詞「来(く)」カ変(連体)
(こ/き/く/くる/くれ/こ(こよ))

よし
名詞

もがな
助詞・終助詞

 

(活用語)
名にしおはば 逢坂山の さねかづら 人に知ら れくるよしもがな

[動詞]
・おふ
・知る
・来

[助動詞]
・れ・・「る」受身

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24. このたびは ぬさもとりあへず 手向山 もみぢの錦 神のまにまに / 菅家

24. このたびは ぬさもとりあへず 手向山 もみぢの錦 神のまにまに / 菅家

(読み)
このたびは ぬさもとりあえず たむけやま もみじのにしき かみのまにまに / かんけ

(訳)
今度の旅ではお供えする幣も用意できていません。手向山の美しい紅葉を幣の代わりにするので神の御心にお任せします。

(解説)
・898年10月、59代・宇多天皇のお供をして吉野の宮滝へ行き、奈良坂へさしかかったときの歌。

・幣(ぬさ)、錦、紅葉を、知的で華麗な連想でつないだ一首。

(出典)
01『古今和歌集』


(作者)
菅家(かんけ)は尊称。菅原道真(すがわらのみちざね)。(845~903)

・文章博士。学者、政治家。59代宇多天皇に重用され、右大臣にまで登った。

・漢詩集『菅家文草(かんけぶんそう)』『菅家後集(かんけこうしゅう)』を記す。

・遣唐使の廃止を提案。(参議篁(11「わたのはらや)が最初に提案)。

・901年、無実の罪で藤原時平に大宰府に左遷される。

・九州太宰府を始め全国の天満宮で天神様、学問の神様として信仰を集める。

<(参考)コミック『応天の門』灰原薬>


(品詞)

代名詞


助詞・格助詞

たび
名詞


助詞・係助詞

ぬさ
名詞


助詞・係助詞

とりあへ
動詞「とりあふ」ハ下二(未然)
/へ/ふ/ふる/ふれ/へよ)


助動詞「ず」打消(終止)
未然形接続・特殊型
(〇/ず//ぬ/ね/〇)
(ざら/ざり/〇/ざる/ざれ/ざれ)

手向山
名詞

もみぢ
名詞


助詞・格助詞


名詞


名詞


助詞・格助詞

まにまに
副詞

 

(活用語)
このたびは ぬさもとりあへ ず 手向山 もみぢの錦 神のまにまに

[動詞]
・とりあふ

[助動詞]
・ず・・「ず」打消

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23. 月見れば ちぢに物こそ 悲しけれ わが身ひとつの 秋にはあらねど / 大江千里

23. 月見れば ちぢに物こそ 悲しけれ わが身ひとつの 秋にはあらねど / 大江千里(おおえのちさと)

(読み)
つきみれば ちぢにものこそ かなしけれ わがみひとつの あきにはあらねど / おおえのちさと

(訳)
月を見ればあれこれ物悲しくなってしまうなあ。(白楽天のように)私一人だけの秋ではないのだけれど。

(解説)
・唐の詩人・白楽天の「白氏文集(はくしもんじゅう)」の漢詩、「秋の夜は自分一人のためにだけ長い」を元に詠まれた。

・漢詩を和歌にアレンジして詠むのが得意だった。

(参考)
白楽天『白氏文集』の『燕子楼(えんしろう)』という詩。

燕子楼中霜月夜
えんしろう ちゅうそうげつのよる

秋来只為一人長
あききたって ただひとりのためにながし

(亡くなった国司の愛妓が燕子楼で長年一人暮らしていた。月の美しい秋寒の夜に「残されたわたし一人のため、こうも秋の夜は長いのか」と詠んだ。)

(出典)
01 古今和歌集


(作者)
大江千里(おおえのちさと)(9C後~10C初)

・平安初期の漢学者・大江音人(おおえのおとんど)の息子。

・在原業平(17)、在原行平(16)の甥。阿保親王のひ孫。

・菅原道真(24)と並ぶ漢学者であった。文章博士(もんじょうはかせ)。


(品詞)

名詞

見れ
動詞「見る」マ上一(已然)
(み/み/みる/みる/みれ/みよ)


助詞・接続助詞

ちぢに
形容動詞「ちぢなり」ナリ活用(連用)
(なら/なり or /なり/なる/なれ/なれ)

もの
名詞

こそ
助詞・係助詞

悲しけれ
形容詞「悲し」シク活用(已然)
本活用(〇/しく/し/しき/しけれ/〇)
補助活用(助動詞)
(しから/しかり/〇/しかる/〇/しかれ)


代名詞


助詞・格助詞


名詞

ひとつ
名詞


助詞・格助詞


名詞


助動詞「なり」断定(連用)
連体形接続・形容動詞型
(なら/なり or に/なり/なる/なれ/なれ)


助詞・係助詞

あら
動詞「あり」補ラ変(未然)
/り/り/る/れ/れ)


助動詞「ず」打消(已然)
未然形接続・特殊型
(〇/ず/ず/ぬ//〇)
(ざら/ざり/〇/ざる/ざれ/ざれ)


助詞・接続助詞

 

(活用語)
見れちぢに物こそ 悲しけれ わが身ひとつの 秋はあら

[動詞]
・見る
・あり

[形容詞]
・悲し

[形容動詞]
・ちぢなり

[助動詞]
・に・・「なり」断定
・ね・・「ず」打消

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22. 吹くからに 秋の草木の しをるれば むべ山風を あらしといふらむ / 文屋康秀

22. 吹くからに 秋の草木の しをるれば むべ山風を あらしといふらむ / 文屋康秀

(読み)
ふくからに あきのくさきの しおるれば むべやまかぜを あらしというらん / ふんやのやすひで

(訳)
ふきおろすとすぐに秋の草木がしおれてしまうので、なるほどそれで山からの風を荒々しい嵐というのであろうか。

(解説)
・「吹くからに」・・吹くとすぐに
「からに」は複合の接続助詞。「~するとすぐに」

・「むべ」・・なるほど

(出典)
01 古今和歌集


(作者)
文屋康秀(ふんやのやすひで)(9C半)

六歌仙三十六歌仙の1人。下級官吏の官人。

・文屋朝康(ふんやのあさやす)(37「しらつゆに」)は息子。

・歌集『句題和歌』。

・三河(愛知県)に赴任する際に、小野小町(9「花の色は」)を誘ったと言われる。


(品詞)
吹く
動詞「吹く」カ四(連体)
(か/き/く//け/け)

からに
助詞・接続助詞


名詞


助詞・格助詞

草木
名詞


助詞・格助詞

しをるれ
動詞「しをる」ラ下二(已然)
(れ/れ/る/るる/るれ/れよ)


助詞・接続助詞
(原因・理由)確定

むべ
副詞

山風
名詞


助詞・格助詞

あらし
名詞
(掛詞)
– 嵐
– 荒し


助詞・格助詞

いふ
動詞「いふ」ハ四(終止)
(は/ひ//ふ/へ/へ)

らむ
助動詞「らむ」現在推量(終止)
(〇/〇/らむ/らむ/らめ/〇)

 

(活用語)
吹くからに 秋の草木の しをるれば むべ山風を あらしといふらむ

[動詞]
・吹く
・しをる
・いふ

[助動詞]
・らむ・・「らむ」推量

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21. いま来むと いひしばかりに 長月の ありあけの月を 待ち出でつるかな / 素性法師

21. いま来むと いひしばかりに 長月の ありあけの月を 待ち出でつるかな / 素性法師(そせいほうし)

(読み)
いまこんと いいしばかりに ながつきの ありあけのつきを まちいでつるかな

(訳)
「すぐに来よう」とあなたが言ったから待っていたのに、長月の明け方の月が出るまで待ちあかしてしまったわ。

(解説)
・長月・・九月

・有明の月・・明け方に残る月

・「一晩中待った」という「一夜説」と、春から秋まで、長月(9月)まで数ヶ月も待ったという「月来説(つきごろせつ)」がある。

・女性の気持ちになって詠んだ歌。

(出典)
01 古今和歌集


(作者)
素性法師(そせいほうし)。良岑玄利(よしみねのはるとし)(9C後~10C初)

三十六歌仙の1人。僧正遍照(12「あまつかぜ」)の子。

・56代・清和天皇に仕えた。

・書家としても有名。


(品詞)
いま
副詞

(こ)
動詞「来(く)」カ変(未然)
/き/く/くる/くれ/こ(こよ))


助動詞「む」意志(終止)
(〇/〇//む/め/〇)


助詞・格助詞

いひ
動詞「言ふ」ハ四(連用)
(は//ふ/ふ/へ/へ)


助動詞「き」過去(連体)
(せ/〇/き//しか/〇)

ばかり
副詞


助詞・格助詞

長月
名詞


助詞・格助詞

ありあけ
名詞


助詞・格助詞


名詞


助詞・格助詞

待ち出で
動詞「待ち出づ」ダ下二(連用)
(で//づ/づる/づれ/でよ)

つる
助動詞「つ」完了(連体)
連用形接続・下二段型
(て/て/つ/つる/つれ/てよ)

かな
助詞・終助詞

 

(活用語)
いま来 むいひ しばかりに 長月の ありあけの月を 待ち出で つるかな

[動詞]
・来(く)
・言ふ
・待ち出づ

[助動詞]
・む・・「む」意志
・し・・「き」過去
・つる・・「つ」完了

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